「レコーディングダイエット、興味はあるけど続けられるか不安…」
そんな方のために、まずは忙しい人でもできる簡単3ステップからご紹介します。
私自身も、107kgからの減量にあたり、記録を“習慣化”することで体と生活が大きく変わりました。
医師として、そして1人の挑戦者として得た経験から、
記録を“ただの作業”ではなく、“変化を生む行動”にする方法を、9つのステップに整理しています。
「ざっくり記録」から「食事のパターン化」「習慣づけ」「停滞期の対処」まで、無理なく続ける仕組みを丁寧に解説しています。
まずはできるところから、一緒に始めてみませんか?
この記事でわかること
- 忙しい人でも実践できるレコーディングダイエットの3ステップ
- 記録を習慣に変える9つの実践ステップ
- 「やめずに続く」記録の工夫とルール作りのコツ
- 停滞期・挫折の乗り越え方と“記録が支えになる理由”
- 体の変化を“見える化”する方法(数字・写真・感情)
▼ ここから始める:忙しい人向けの3ステップ

「レコーディングダイエットって気になるけれど、なんだか難しそう…」
そんなふうに感じている方にこそ、おすすめしたいのがこの3ステップです。
最初から完璧を目指す必要はありません。
まずは「記録の習慣」を、無理のない形で始めてみましょう。
STEP1:食べたものと体重を1日1回だけ記録する
毎食細かく書く必要はありません。
1日1回、ざっくり記録するだけで十分です。
- 食べたもの(例:朝=トースト+コーヒー)
- 朝の体重(例:98.5kg)
このような記録でも、自分の行動が“見える化”されていきます。
実際、私の外来でも「記録するだけで食事内容が変わった」という声をよくいただきます。
記録のタイミングは、「夜寝る前」や「朝の体重測定後」など、決まった時間に行うのがおすすめです。
スマートフォンのアラーム機能を活用すると、記録の“きっかけ”が生まれ、継続しやすくなります。
また、記録を続けることで、食べすぎや偏った食事に自分で気づけるようになります。
これは心理学の研究でも明らかになっており、
行動を“見える化”することは、意識を変え、習慣を改善する強力な方法です。
私自身も、こうした“気づき”が生活改善のきっかけになった方を多く見てきました。
小さな記録が、大きな変化の第一歩になることは間違いありません。
STEP2:週1回だけ振り返って「気づき」を見つける
毎日しっかり振り返るのは理想的ですが、現実的には続けるのが難しいという声も多く聞きます。
特に忙しい日々の中で、毎日の記録に加えて振り返りまで行うのは、かなりの負担です。
そのため、「週1回」だけ振り返るというルールを決めると、無理なく続けやすくなります。
例:
- 「お菓子を食べる回数が増えていた」
- 「外食が多くなっていた」
- 「睡眠時間が短い日が続いていた」
このような小さな“気づき”が、次の行動につながっていきます。
毎日よりも週1回の方が、変化に気づきやすいというメリットもあります。
日々の細かな違いでは気づけなくても、1週間単位で見返すと「傾向」が見えてきます。
「なんとなく続けていた」日々が、振り返ることで意味を持つようになります。
実際、医療現場でもこうした“気づき”が生活習慣の改善につながるケースを多く見てきました。
無理なく、でも確実に変化に気づける。そのための“週1回”です。
STEP3:食事の“いつものパターン”を1つ決めておく
「何を食べようか」と毎回迷ってしまうと、時間もエネルギーも奪われ、結局“適当な食事”で済ませてしまうことがよくあります。
こうした状況を避けるために、あらかじめ「自分の定番パターン」を1つ決めておくと安心です。
たとえば、昼食の定番として「サラダチキン+ゆで卵+おにぎり」と決めておけば、悩まずに済み、選択のブレも少なくなります。
このように“いつものセット”があることで…
- 買い物や準備の手間が減る
- 栄養バランスを取りやすい
- 記録が簡単になり、続けやすくなる
といったメリットが生まれます。
また、コンビニや冷凍食品、ミールキットなどの“既製品”を活用しても問題ありません。
忙しい日こそ、決まったパターンがあることで「迷わず・崩れず・継続できる」食習慣を支えてくれます。
この3ステップを意識するだけでも、「なんとなく過ぎる毎日」が変わり始めます。
無理なく始めることが、習慣化への第一歩になります。
とはいえ、「何に書けばいいの?」と迷う方も多いかもしれません。
そこで次に、続けやすい記録方法について簡単にご紹介します。
▼ 記録方法を決めておこう

3ステップを実践するために、「何に記録するか」も最初に決めておくとスムーズです。
私自身はExcelを使っていますが、スマホで操作するのは正直少し手間です。
スマホ中心で記録したい方には、専用アプリかシンプルなメモ帳アプリがおすすめです。
スマホでおすすめの記録方法
方法 | 特徴 |
---|---|
カロミル・あすけんなどの記録アプリ | 食事の栄養素やカロリーまで自動で記録可能。操作も簡単で便利です。 |
メモ帳アプリ(Google Keep・iPhoneメモなど) | 「朝:トースト+卵」「体重:98.5kg」など、ざっくり書くだけでOK。手軽に始められます。 |
写真フォルダに記録 | 食事をスマホで撮るだけ。あとから振り返るだけでも「気づき」につながります。 |
アプリを使うか、メモにするかは好み次第ですが、最も大切なのは「続けられる方法」であること。
1日1回の記録が負担にならない形を選んでみてください。
最初は「メモ帳アプリ」や「紙のノート」で始めるのがもっとも手軽です。
書くこと自体が習慣になれば、あとからアプリやExcelに移行するのもスムーズです。
→ 各ツールの使い方・比較は「記録アプリの選び方」記事で紹介しています
Excel派の方へ → Excel活用記事
アプリ派の方へ → 記録アプリ比較記事
ノート派との比較 → アプリvsノート記事
このあと紹介する9ステップの完全ガイドでは、より詳しく実践方法を紹介していきますので、ぜひ続けてご覧ください。
レコーディングダイエット 実践のロードマップ9ステップ

ここからは、記録を習慣に変え、体を変えるための具体的なステップを解説していきます。
ただ記録するだけではなく、「どうやって続けるか」「何に注目するか」までを丁寧に整理しました。
どこか1つだけでも、取り入れられそうなところから始めてみてください。
【STEP0】はじめの一歩:記録を始める前の心構え

──「毎日きっちり記録できなくてもOK」。完璧よりも継続が大切です。
レコーディングダイエットは、記録するだけのシンプルな方法
「レコーディングダイエット」という言葉は、もともと岡田斗司夫氏が提唱した方法です。
2001年から2003年にかけて、110kg台から80kg台へ減量し、2006年には117kgから67kgまで落としたという実績が注目されました。
特別な運動や制限をせず、“食べたものを記録する”というシンプルな行動が、ここまで大きな変化を生み出したのです。
とはいえ、完璧に記録しようとすると疲れてしまいます。
最初は「写真だけ」「一言だけ」でもOK。
記録は“自分を知るための道具”というくらいの気持ちで、気軽に始めるのがコツです。
なぜ記録するだけで効果があるのか?
実際に記録を始めてみると、「思っていたより食べていた」ことに気づく人は多いです。
カロリーや量を把握することで、無意識の食べ過ぎにブレーキがかかるようになります。
また最近では、前回の食事を思い出せる人ほど、その後の食欲が抑えられるという研究報告も出ています。
人間の“満腹感”は、胃だけでなく「食べたという記憶」にも左右されます。
たとえば認知症の方が「ごはんはまだ?」と何度も尋ねるのも、食べた記憶が残っていないと、満足感が得られないためです。
記録を残すことは、この“食べたという記憶”を定着させるのにも役立ちます。
(※この点については、今後「記録と食欲の関係」として別記事で詳しく解説します)
完璧じゃなくていい。ゆるく始めることがコツ
ダイエットを始めようと決意したとき、多くの人がつまずくのが「最初の一歩」です。
特に記録を使ったダイエットでは、「完璧にできないと意味がない」「毎日続けなきゃ」と気負ってしまうことが多く、それが逆に継続を妨げます。
でも、記録とは本来、自分の変化に気づくための“道具”です。
うまくいった日も、うまくいかなかった日も、あとから振り返って“自分を知る材料”になります。
だからこそ、「毎日やらなきゃ」と思い込まず、“できる日にまとめて”でも十分OKです。たとえば…
- 週に3日だけ記録する
- 簡単に「朝:パン・コーヒー、昼:ラーメン」と一言だけ残す
- 運動や体重だけ、まずは1つに絞る
…そんなラフなスタートでも、立派な記録です。
失敗した日の記録こそ、意味がある
「今日は食べすぎたから、記録したくないな…」
──その気持ち、よくわかります。私自身、何度もそう思いました。
でも、食べすぎた日こそ記録しておくと、あとで必ず役に立ちます。
「この日は寝不足だった」「翌日むくみが強かった」など、記録を残していたからこそ見える変化がたくさんあります。
もちろん、すべてを記録できる日ばかりではありません。
1週間に1日でも振り返れるデータがあれば十分。
それだけでも、自分をコントロールする感覚が育っていきます。
「自分に甘くなりそう」な不安への処方箋
「緩く始めていい」と言われると、「それって甘えじゃない?」と不安になる方もいるかもしれません。
でも、続けられなかった過去がある人ほど、“まずは続ける”ことに集中した方がいいと、私は感じています。
「どうせ続かないかも…」と思った方も、大丈夫。
そんな不安を抱えたままでも始められる工夫を、こちらの記事で紹介しています。
→【シンプルでOK】めんどくさがりでもできるレコーディングダイエット術
どんな完璧な記録も、やめてしまえば意味がありません。
逆に、不完全でも続いた記録は、確実に自信につながります。
よくあるつまずきと、その乗り越え方
よくある思い込み | こう考えよう |
---|---|
毎日記録しないと意味がない | できる日にまとめてでもOK |
食べすぎたら記録したくない | 食べすぎこそ、記録して気づくチャンス |
最初に全部決めないと不安 | 少しずつ、自分なりのやり方を作ればいい |
記録は“行動を変えるための道具”です
このSTEP0でお伝えしたいのは、「記録に対するハードルを下げていい」ということ。
完璧を目指すよりも、“やめないこと”の方が、はるかに価値があります。
記録を始めてすぐに「体重が全然減らない…」と感じることもあるかもしれません。
でも、最初の1週間は体が変化に慣れる“準備期間”でもあります。
変化がないように見えても、行動は確実に積み上がっています。
レコーディングダイエットの本質は、「数字を記録すること」ではなく、「自分のクセや行動パターンを知ること」にあります。
「なぜ食べすぎてしまったのか」「どんなときに間食が増えるのか」──そんな自分の傾向に、記録を通して気づけるようになります。
こうした気づきの積み重ねが、やがて変化を生み出します。
ですからまずは、こんな言葉を心に置いてみてください。
「いつでも、自分と向き合う一歩を踏み出せたなら、それでいい。」
この心構えがあるかどうかで、続くかどうかが大きく変わってきます。
【STEP1】目標と“理由”を決める

──「体重を減らす」よりも、「なりたい自分」を描くことが、継続の力になります。
ダイエットを始めるとき、多くの人が最初に掲げるのは「◯kg痩せたい」「体脂肪を減らしたい」といった数値目標です。
もちろんそれも大切ですが、数字だけを目標にすると、停滞期や変化が見えにくい時期に挫折しやすくなります。
そこで私がおすすめしたいのは、「なぜ痩せたいのか?」という“理由”もセットで考えることです。
目標と“理由”の関係を例で見てみましょう
ただの目標 | 理由を添えた目標 |
---|---|
5kg痩せたい | 子どもと元気に遊べる体力を取り戻したい |
体脂肪を20%台にしたい | 写真に写った自分を、前向きに見られるようになりたい |
ウエストを細くしたい | お気に入りの服を着たい、自信を持ちたい |
この目標の背景や気持ちが何かを考えることが、行動の原動力になります。
ダイエットの目的が「数字」から「人生」に近づくことで、続ける意味がぐっと深まります。
▼こちらの記事で、実際に私がどう目標設定したかを紹介しています:
【実録】医師が1ヶ月で5kg減!レコーディングダイエットの効果と続け方
続かない人ほど“理由”があやふや
診療で多くの方を見てきて感じるのは、途中で挫折する人ほど“理由”が曖昧であることが多いということです。
「なんとなく痩せたい」
「昔より太ったから気になる」
──その気持ちもよくわかりますが、これだけでは日々の選択を支えるエネルギーにはなりにくいのです。
逆に、「将来の健康のために、今こそ変わりたい」とか
「もう服選びで妥協したくない」というような本音に気づけた人ほど、記録も継続しやすくなります。
目標の立て方|おすすめの3ステップ
- 数値目標を明確にする(例:3ヶ月で5kg減)
- 生活目標を加える(例:毎日階段で上れる体力をつけたい)
- 感情・願望のレベルで言語化する(例:自分を好きになりたい)
「数値」だけでなく、「日常」や「気持ち」にも触れておくと、
記録を続ける理由が明確になり、停滞期でもモチベーションを保ちやすくなります。
目標がブレそうなときの対処法
「最初に立てた目標が自分に合っていなかったかも…」
──そんなときは、見直してOKです。
むしろ、記録を続けることで“本当に望んでいたこと”に気づけることもあります。
目標は“契約書”ではなく、自分を導く“地図”のようなもの。
必要に応じて見直していくことで、自分に合う方向に修正していきましょう。
よくある目標設定の誤解とアドバイス
よくある誤解 | アドバイス |
---|---|
数字でしか判断してはいけない | 見た目や気分も大切な変化の指標です。 |
一度決めた目標は変えてはいけない | 状況に応じて修正してOK。柔軟な見直しが継続のコツです。 |
人に言わないと意味がない | 自分だけの内緒の目標でも効果があります。 |
記録にどう落とし込む?
目標と理由は、記録の最初のページや欄に明記しておくのがおすすめです。
- Excel派の方:記録開始日の近くに一言メモを添える
- アプリ派の方:「日記」や「メモ機能」に書いておく
たった数行でも、気持ちが揺らいだときの“軸”になります。
最後に:目標は“未来の自分”との約束
あなたが思い描く「なりたい自分」は、
きっと今よりも少し笑顔で、少し元気な姿かもしれません。
レコーディングダイエットは、その未来の自分に一歩ずつ近づくための手段です。
最初の一歩は、「どうなりたいか」を、あなた自身の言葉で考えてみることから始まります。
【STEP2】記録を始める(完璧じゃなくてOK)

──細かく書くより、とにかく今日からメモしてみる。それが第一歩です。
「レコーディングダイエットを始めたいけど、何から書けばいいの?」
そんな初心者の方に向けて、最初に決めること・簡単な記録の始め方をまとめた記事をご用意しています。
👉 レコーディングダイエットの始め方|初心者向けガイドはこちら
レコーディングダイエットを知って「よし、始めよう」と思っても、
いざ記録となると、「カロリー計算も必要?」「全部書かなきゃダメ?」と手が止まることがあります。
でも、最初から“完璧”を目指す必要はないのです。
むしろ、不完全でも「続けられる記録」の方が、後から大きな変化につながります。
「全部記録」はハードルが高い
正直なところ、最初からPFCバランスやカロリーを全部計算するのは、かなり大変です。
私自身、仕事や育児で忙しい日は記録を後回しにしてしまうこともありました。
それよりも、「何をどれだけ食べたか」「今日は体重だけ」など、
自分が記録しやすい項目だけを1つ決めて書くほうが、心理的なハードルがグッと下がります。
記録のハードルを下げる「簡単な方法」
方法 | 具体例 |
---|---|
写真だけ残す | 食べたものをスマホでパシャッと撮るだけでもOK |
LINEで自分に送る | 自分宛のLINEグループに「朝:おにぎり、昼:カレー」などメモ |
一言で記録 | 「ラーメン+ご飯」「夜は焼肉」など簡潔に残す |
こうした記録でも、あとで見返してみると「あの日、調子が悪かったのは夜更かしの翌日だった」など、思わぬ気づきにつながることがあります。
「まず1つだけ」でOK
「今日は何も記録できなかった…」と落ち込む日もあると思います。
でも、そんな日こそ「体重だけ」「朝だけ」など、“1つだけ”でも記録することに意味があります。
記録は“義務”ではなく、自分の傾向を知るための道具です。
完璧な記録よりも、「あとで見返せる」「行動のヒントになる」ものが、実際にはずっと役に立ちます。
▼記録しているのに変化がないと感じるときは、こちらも参考にしてみてください:
【記録しても痩せない人へ】記録だけで終わらせないコツ
【痩せない理由はこれ】記録しても変わらない人の共通点と対策
記録の形式は自由でOK
- 紙のノートでも、スマホのメモでも使いやすいものを
- アプリやExcelは後から移行してもOK
- 「続けられる形」で始めるのが正解
▼アプリとノート、どちらが自分に合うか迷っている方は、こちらの記事も参考にしてみてください:
【アプリとノート、どっちが続く?】レコーディングダイエットの記録法比較
記録内容は、他人に見せる必要はまったくありません。
誰にも見られない、自分だけの“心のメモ”と考えてください。
「人に見られるのが恥ずかしい」「誰にも言っていない」という方ほど、自由に書けるというメリットもあります。
私もExcelを使っていますが、忙しい日や旅行中はスマホのメモやアプリに一言だけ残すこともありました。
それでも、振り返ってみると「習慣」は確実に積み上がっていたと実感しています。
最後に:記録は“未来の自分”の味方になる
記録が続くことで、「お腹が空く時間のパターン」や「夜に食べすぎる傾向」など、自分のクセが自然と見えてきます。
そして、それに気づいたときが、ダイエットが“ただの我慢”から“自己理解”に変わる瞬間です。
こうした“気づき”が、次の行動の選択肢を広げてくれたり、無意識のパターンを変えるきっかけになります。
まずは、今日という日に、たった一言でもいいから記録を残してみてください。
その一歩が、きっと未来の自分の力になります。
【STEP3】記録のルールを決める(時間・項目・方法)

──「朝に体重、夜に食事」など、自分なりのルールがあると続けやすくなります。
レコーディングダイエットを始めたばかりの頃は、「今日は何を記録しよう?」「何時に記録するべき?」と迷うことがあります。
そんなときにおすすめなのが、あらかじめ“自分ルール”を決めておくことです。
たとえば…
- 朝、体重と体脂肪率を測る
- 夜の食事だけは必ず記録する
- アプリに朝昼晩の合計カロリーだけを入力する
こうしたルールがあるだけで、「今日はどうしよう…」という迷いが減り、記録を習慣にしやすくなります。
ルール決めのポイントは「無理なく守れるか」
最初から完璧なルールを目指す必要はありません。
むしろ、忙しい日や気分が乗らない日でも守れる“最低ライン”を基準に考えるのがコツです。
たとえば、「夜に何を食べたかだけはメモする」「週末は朝だけ記録する」といった柔軟な設計でも十分。
生活リズムや性格に合わせて調整していくことで、「続けられるルール」が自然と見えてきます。
記録の内容とタイミングの例
記録項目 | 推奨タイミング | 目的・効果 |
---|---|---|
体重・体脂肪率 | 朝起きてすぐ | むくみや水分量の影響を最小化できる |
食事内容 | 食べた直後 | 忘れる前に記録しやすい |
摂取カロリー | 食後または1日の終わり | 合計で把握しやすく、振り返りに役立つ |
▼「なぜ“朝の体重測定”が推奨されるのか?」はこちらの記事で解説しています:
【体重はいつ測るべき?】レコーディングダイエットで朝に測る理由
Excel派?アプリ派?記録の形式も工夫しよう
ノートでもアプリでもOKですが、「自分にとって使いやすい形」を選ぶことが何より大切です。
▼実際に私が使っているExcelテンプレートの紹介はこちら:
【Excelで続くレコーディングダイエット】医師が実践する記録の力
https://billysdiet55.com/recordingdiet-excel/
「この方法でいいのかな?」と悩むよりも、“毎日続けられる方法”こそがベストと考えてみてください。
最後に:ルールは“土台”になる
一度決めたルールは、やっていくうちに見直しても大丈夫です。
大切なのは、「なんとなくやる」から「こうやって続ける」に変わること。
ルールがあることで、記録が「習慣」として根づきやすくなり、
それがやがて、変化を積み重ねる力になります。
すべてを毎日完璧に記録する必要はありません。
体重だけでも、写真だけでも、「あとから振り返れる形」で残しておけば十分です。
「うっかり忘れた」「夜にしか測れなかった」日があっても問題ありません。
続けるうちに、少しずつ自分に合ったスタイルが見えてくるはずです。
私自身は、毎日の体重や食事だけでなく、その日の感情も一緒に記録しています。
→ ダイエット日記カテゴリを見る
【STEP4】見返す習慣をつける(データ=行動の材料)

──数字やグラフを1週間ごとに見返すことで、改善のヒントが見えてきます。
ただ記録しているだけで満足していませんか?
レコーディングダイエットがうまくいく人に共通するのは、「記録を“見返す”習慣」を取り入れていることです。
振り返ることで、記録はただのメモではなく、「気づき」や「改善」のヒントになります。
なぜ“見返す”ことが大切なのか?
たとえば、次のような発見があるかもしれません。
- あの日は外食後に間食もしていた
- 夜遅くに食べると翌朝の体重が増えやすい
- 朝プロテインを飲んだ日は間食が少なかった
このように、記録は“振り返って初めて行動に活かせる”ものです。
「なんとなくやっている」を卒業して、「次はこうしよう」と前向きに選べるようになることが、継続と成果につながっていきます。
見返すタイミングと方法
おすすめは、週に1回の振り返りです。
日々の変化は見えづらくても、1週間単位で見ると自分の傾向や行動パターンが見えてきます。
たとえば、次のような方法があります。
方法 | 内容の例 |
---|---|
Excelのグラフで見る | 体重やカロリーの推移をグラフ化して傾向を確認する |
日記形式で振り返る | 「この日は疲れてドカ食いしていた」など、感情も含めて分析 |
ハイライトを記録 | 「今週よかったこと/改善したいこと」を簡単にメモする |
私は毎週、週次まとめ記事という形で振り返りを続けています。
→ 最新の週次まとめはこちら
こうして振り返っていくうちに、体重の数字だけでなく、自分の行動や気持ちにも気づけるようになってきました。
習慣にするための工夫
最初のうちは忘れてしまうこともあるかもしれません。
でも、たとえば「日曜日の夜に振り返る」「金曜日の昼にグラフを見る」など、タイミングを決めておくと習慣化しやすくなります。
さらに以下のような工夫もおすすめです:
- スマホのリマインダー機能を使って通知する
- 自分用の振り返りテンプレートを用意する(たとえば「今週の良かったこと・反省点」の2つだけでもOK)
- グラフ化したExcelシートをスマホでも見られるようにしておく
関連ページも参考になります:
👉 Excelテンプレートで記録を続けるコツ
👉 体脂肪率の数字と向き合う方法
“記録して終わり”にしないために
記録を見返すことで、「なぜ減ったのか」「なぜ増えたのか」に気づけるようになります。
そこから「次はこうしてみよう」という選択が生まれ、“やらされるダイエット”から“自分で選ぶダイエット”へと変わっていきます。
「記録する → 見返す → 行動する」
このサイクルが回り出せば、レコーディングダイエットはあなたの心強い味方になります。
次のステップでは、見返して得た気づきをもとに、自分に合った食事の軸をつくっていきましょう。
【STEP5】再現しやすい食事パターンを作る

──記録しやすく、迷わず食べられる“自分の定番メニュー”を持つと安定します。
ここまで記録を続けてくると、「何を食べたらいいのか迷う」という悩みが出てくる方も多いと思います。
毎食をイチから考えていると、手間もストレスもかかり、記録が面倒に感じる原因にもなります。
そこでおすすめなのが、“自分の定番メニュー”を持つことです。
なぜ「定番化」が記録にもダイエットにも効くのか?
定番化することで、以下のようなメリットがあります:
- 食事に迷わなくて済む
- 食べる量・カロリーが安定する
- 記録の手間が減る
- 成功した日のパターンを再現しやすくなる
たとえば、「朝はプロテイン+バナナ」「昼はサラダ+鶏むね肉+ごはん」と決めておけば、日によって多少違っても大枠は安定します。
特に仕事や家事で忙しい方ほど、“考えなくてもできる”ことが継続の鍵になります。
「毎日同じでも大丈夫?」という不安について
もちろん、まったく同じ食事にする必要はありません。
でも、栄養バランスが取れていて満足感があり、記録しやすい食事の型を持っておくと、日々の判断がぐっと楽になります。
私自身も、たとえば「ローソンのブランパン+スモークチキン+カップ野菜+味噌汁」など、コンビニを活用したパターンをいくつか持っています。
まずは「1日分」を決めてみよう
おすすめは、朝・昼・夜の1日分のパターンを一度決めておくことです。
「とりあえずこれでいい」という組み合わせがあれば、迷う時間も、記録する手間も減ります。
たとえばこんなイメージです:
- 朝:プロテイン+ヨーグルト+バナナ
→ 朝プロテインの効果と続け方はこちら - 昼:鶏むね肉+ごはん+野菜
- 夜:豆腐+卵+スープ(低脂質・高たんぱく)
このような“基本セット”があるだけで、体調や予定に合わせての調整もしやすくなります。
定番があると、イレギュラーにも対応できる
定番パターンがあると、外食や飲み会など“例外的な食事”への対応がしやすくなります。
たとえば、「昼に外食で高カロリーだったから、夜は控えめにしよう」といったように、全体のバランスを整える意識が育ってきます。
最近では、外食でも調整しやすいメニューが増えており、工夫次第で十分ダイエットに活用できます。
→ モスバーガーで選べる高たんぱく・低脂質メニューはこちら
→ サブウェイのダイエット向きメニューまとめ
定番は、食事を“固定”するというより、「戻れる基準を持つ」というイメージです。
迷ったときや疲れているときにも頼れる“軸”があることで、記録も食事もぐっと安定していきます。
次はつくったパターンを、無理なく日常の中に取り入れていく方法を考えていきましょう。
【STEP6】記録と行動の習慣化(生活に“溶かす”)

──朝の体重測定や食事メモを、歯みがきのように当たり前の習慣にしていきましょう。
ここまでで、記録を始め、ルールを決めて、振り返り、再現しやすい食事パターンも作ってきました。
次に大切なのは、それらを「毎日の生活の一部」に落とし込むことです。
ダイエットを習慣化するためには、「やろう」と意識しなくても自然に続けられる状態を目指します。
なぜ「生活に組み込む」ことが大切なのか?
どれだけ効果的な方法でも、「意識しないとできないうち」は続けるのが難しくなります。
記録も食事管理も、“頑張ること”ではなく、“いつもの流れの中にあるもの”に変えていくことがカギです。
習慣にするための3つのコツ
① 朝・夜のルーティンに組み込む
たとえば:
- 朝起きたら体重を記録する
- 寝る前に1日のカロリーや食事内容を記録する
すでに行っている習慣の前後に「記録」をセットすると、自然と続けやすくなります。
▶ 関連:毎日同じ時間に体重を測る理由
② 記録を“負担に感じない工夫”をする
完璧に記録しようとせず、「覚えている範囲だけ」「ざっくりでもOK」という姿勢が、長く続けるポイントです。
アプリやExcelのテンプレートも、自分が使いやすい形に調整してかまいません。
▶ 関連:Excelで記録を習慣化するコツ
③ 習慣を“見える化”してモチベーションを保つ
- グラフで体重や摂取カロリーの推移を見る
- 毎週まとめて1週間を振り返ってみる
- 記録の成果をSNSで発信する
こうした“見える化”が、継続の後押しになります。
▶ 参考:週次まとめ記事カテゴリ
日常の一部になれば、挫折しにくくなる
記録や食事の工夫を、“頑張る対象”から“習慣の一部”へ変えていくこと。
それが、無理なく続けるための最大のコツです。
裏を返せば、頑張らなくても続けられる環境づくりが、ダイエット成功の土台になります。
ここまで来れば、ダイエットは「根性」や「やる気」ではなく、仕組みと習慣で進めていける段階です。
【STEP7】停滞期・リバウンド対策

──体重が減らない時期こそ、記録の見返しが力になります。 焦らず自分を整えましょう。
停滞期は誰にでも訪れます
ダイエットは一直線に体重が減っていくものではありません。
実際には、減って→止まって→また減る、という階段のようなパターンが一般的です。
これは、身体が変化に慣れて守ろうとする「ホメオスタシス(恒常性)」によるもの。
つまり、減らない時期=体が整ってきた証拠とも言えます。
減らないときこそ“記録”が活きてくる
体重が動かないと、「何も変わっていない」と感じてしまいがちです。
でも記録を見返してみると、実はこうした変化が見えてきます:
- 食事が安定している
- 睡眠や体調が良くなってきている
- 無理なく習慣が続いている
このように、変わっていないのは体重だけということも少なくありません。
▶ 関連:体脂肪率や見た目の変化を記録するメリット
▶ 関連:ダイエット初期の変化を解説した記事
リバウンドを防ぐには“やめない工夫”が大切
体重が増えてしまったとき、
「やっぱりダメだった…」「もう無理かも」と記録をやめてしまう方が多いです。
でも、そこで記録をやめてしまうと、何が原因だったのかもわからなくなってしまいます。
むしろ「増えた日こそ記録する」ことで、次に同じことが起きたときに冷静に対処できるようになります。
完璧でなくていい。止まらなければリバウンドにはなりません。
私自身の停滞・リバウンド体験
私も、過去に「食事制限は嫌だから」と歩きすぎて足を痛め、結果的に挫折した経験があります。
体重は減ったものの、継続できず、リバウンドへ。
そして今回もまた、思うように体重が落ちず、
SNSもブログも伸び悩み、「すべてが止まっているような気持ち」になる日がありました。
体重が1kg増えただけでも、心が重たくなる。そんな日も、正直あります。
でも今は、記録があるからこそ、自分の気持ちを立て直せるようになりました。
数字・グラフ・日記という「見える化」があることで、
「これはむくみかも」「寝不足のせいかもしれない」と冷静に考え直せる。
なにより、落ち込んだ日もそのまま書き出すことで、自分の中の本音に気づけるようになりました。
“痩せたい”という願いの裏に、誰かに認めてほしい気持ちがあったこと。
そして、それでも「前を向いて進みたい」と思える自分がいたこと。
すべて、記録していたから気づけたことです。
落ち込んだときは「責める」より「整える」
停滞や増加の時期は、誰でも落ち込みます。
そんなときは、「行動を反省する」よりも、まずは自分を責めないことが大切です。
- 疲れていたのかもしれない
- 仕事が忙しかったのかもしれない
- でも、記録は続けられている
続けているだけで、次につながる力は育っています。
小さな変化を拾い上げる視点を
- ズボンが少しゆるくなった
- 朝の目覚めがスッキリしている
- 食事量は増えていないのに体重だけが増えた(=むくみ?)
こうした“小さなサイン”に気づくためにも、記録は役に立ちます。
体重だけでなく、睡眠・体調・気分なども一言メモすると、後から振り返る材料になります。
やめずに続けられた人が、最後に変化を実感できる
レコーディングダイエットで結果を出す人に共通しているのは、「やめなかったこと」です。
体重が減らない時期も、増えてしまったときも、「記録だけは続ける」。
それが、結果的に自分を整える“土台”になっていきます。
完璧じゃなくても大丈夫です。
記録し続けたという事実だけでも、やがて大きな変化につながります。
【STEP8】“記録の力”を実感する(変化を見える化)

──数字・グラフ・写真を活用して、「ここまでやれた自分」を感じてください。 小さな変化が大きな自信になります。
記録を始めてしばらく経つと、ふと「本当にこれ意味があるのかな…」と感じる瞬間があるかもしれません。
実はその時こそ、“記録の力”を感じるタイミングです。
体重が少しずつ落ちているのか、食事内容が整ってきたのか。
目に見えて変化していれば嬉しいですが、そうでない時もあります。
そんなときは、「見える形での振り返り」をぜひ取り入れてみてください。
数字で振り返る
体重・体脂肪率・カロリー収支など、数字の変化は最もわかりやすい成果です。
特にExcelなどで記録していれば、グラフにすることで日々の積み重ねが一目でわかります。
→関連記事:【Excelで続くレコーディングダイエット】医師が実践する記録の力
https://billysdiet55.com/recordingdiet-excel/
写真で比較する
「久しぶりに自分の写真を見て驚いた」──これもよくある気づきの一つです。
日々少しずつ変化する姿は、自分では気づきにくいもの。でも、写真に残しておくと、ふとした瞬間に「あれ、顔がすっきりした?」と実感できます。
定期的に撮っておくだけで、モチベーションの源になります。
→関連記事:【初期の見た目変化と体脂肪率の関係】
https://billysdiet55.com/body-transformation/
感情と行動の変化を見つける
数字や見た目だけではなく、「気持ちの変化」にも目を向けてみてください。
「食べすぎたけど、記録だけは続けられた」
「落ち込んだけど、翌日は戻せた」
──そういった行動の変化こそが“習慣化”の兆しです。
私自身、週まとめという形で日記を振り返る中で、気づけたことがたくさんあります。
→週次記録はこちら:【ダイエット記録まとめ】
https://billysdiet55.com/weekly-report1/
自分なりの“ごほうび”として実感する
朝プロテインが習慣になっていたり、夜のドカ食いが減っていたり。
目立つ数字ではなくても、「以前の自分と違う行動」ができていれば、それが成果です。
→関連記事:【朝にプロテインを摂るメリット】
https://billysdiet55.com/morning-protein/
また、外食でもカロリーやPFCを調整できるようになると、自分を褒めたくなります。
→モスバーガーでの実例:https://billysdiet55.com/diet-mos/
→サブウェイでの実例:https://billysdiet55.com/diet-subway/
記録を続けていると、必ずどこかで「変化」が見えてきます。
それは数値だけでなく、行動・思考・選択肢そのものに現れます。
「自分は変われている」──そう実感できたとき、記録はただの“作業”ではなく、
“自信を積み上げるツール”に変わります。
焦らず、比べず、自分の変化を見つけていきましょう。
それが、継続できる人と途中でやめてしまう人の分かれ道です。
ビリーのひとりごと
- 記録の第一歩は「完璧を目指さないこと」から始まる
- 毎日でなくても、週1回の振り返りが大きな気づきを生む
- “自分ルール”と“定番パターン”が記録をラクにしてくれる
- 停滞期や増加のときも、記録を続けることで冷静に整えられる
- 「ここまで続けられた自分」に気づくことが、最大のモチベーション
- 忙しい方向けの“3ステップ”だけでも、ぜひ試してみてください。
小さな行動が、大きな変化の入り口になります!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
このブログは、医師としての知識と実体験をもとに「続けられるダイエット」を記録しています。
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