【ダイエット初期の変化】最初の2週間で体重が減る理由を医師が解説

太って体型が気になる人の絵 医師が語るダイエットの知識

「痩せたけれど、これは本当に脂肪が減ったの?」

そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、医師としての知識実践者としての体験をもとに、ダイエット初期の体重減少の正体脂肪燃焼の始まるタイミングについてわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • ダイエット初期に減るのは 脂肪ではなく水分
  • グリコーゲンと水分の関係とは?
  • 糖質制限ダイエットの 効果とリスク
  • リバウンドしやすくなる 体のメカニズム
  • 無理なく続けられる 食事の考え方

ダイエット初期の体重減少

ダイエットを始めてすぐに 2〜3kg減ることがあります。私自身、5月8日に体重107.2kgからスタートし、5月25日には104kgまで減少しました。

この 3kgの減少は、脂肪がそのまま減ったわけではありません。

グリコーゲンと水分の関係

食事から摂取した糖質は ブドウ糖に分解され、小腸で吸収 されます。

体内に入ったブドウ糖は グリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵 され、このグリコーゲンは 1gあたり約3gの水分と結びついています。

つまり、糖質制限や食事制限でグリコーゲンが減ると、一緒に水分も排出され、体重が一時的に大きく減るのです。

この段階では 脂肪の減少はわずかで、見た目に大きな変化が出にくいのが特徴です。

脂肪燃焼の開始時期

グリコーゲンの蓄えが減ってくると、体はエネルギー源を脂肪に切り替えます。

この切り替えが起こるのは だいたい1〜2週間後。この時期になると、体重の減少ペースは緩やかになりますが、ここからようやく「脂肪」が燃え始めるのです。

普段は糖質がエネルギー源のため、脂肪燃焼に切り替わると 疲れやすくなる人もいます

また、極端な制限をすると、筋肉も分解されてしまうため注意が必要です。

糖質制限ダイエットのリスク

糖質制限とは

糖質制限ダイエットは、糖質の摂取を抑えて脂肪燃焼を促進する方法ですが、長期的な視点ではリスクもあります。

ケトン体と健康リスク

糖質が足りないと脂肪が分解され、「ケトン体」という物質が作られます。

この ケトン体が過剰になると、心疾患や死亡リスクが高まる という報告もあります。1)

また、炭水化物の摂取量が多すぎても少なすぎても死亡率が高まる という研究2)もあり、

「バランスの良い食事」こそが健康的な減量への最適解 です。

リバウンドと飢餓状態

極端な食事制限で急激に痩せたあと、食事を戻すと体重がリバウンドするのはなぜでしょう?

これは、体が 「飢餓状態に備えてエネルギーを蓄えようとする」生理的反応 によるものです。

  • 食事量が急に減る → 省エネモード
  • 栄養が戻る → 一気に脂肪や水分を蓄える

このような仕組みで、繰り返すほど「痩せにくい体質」になっていきます。

「期間限定」ではなく、生活として自然に続けられる工夫こそが最も重要です。


ビリーのひとりごと

  • ダイエット初期に大きく痩せるのは 水分の影響が大きい
  • 脂肪燃焼は2週目からが本番
  • 極端な糖質制限は 心臓・腎臓へのリスクもある
  • 筋肉が減ると代謝も落ちてリバウンドしやすい
  • 続けやすい方法=「制限」ではなく「習慣化」
  • 明日からも 無理なく、自分のペースで 頑張りましょう!

✅ 見た目に表れにくい“停滞期”の体脂肪率の読み解き方はこちら:
👉 ダイエット中の体脂肪率の変化と向き合い方

1)Elad Shemesh et al. European Heart Journal, Volume 44, Issue 18, 7 May 2023, Pages 1636–1646.
2)Sara B Seidelmann et al. The Lancet, Volume 3, Issue 9, September 2018, Pages 419-428.

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