【体重測定の正解】ダイエット中は毎日同じ時間に測るべき理由|医師が解説

体組成計 記録と分析のコツ

体重は1日の中でも1〜2kgは自然に変動します。
ダイエット中、「昨日より増えてる!」とショックを受けた経験はありませんか?
私自身、朝と夕方に測った結果に一喜一憂し、やる気をなくしたことがありました。
しかし、「毎日、同じ時間・同じ条件で測る」と決めてからは、数字の意味が大きく変わりました。

この記事でわかること

  • なぜ「同じ時間に測る」ことが大切なのか?
  • 体重が自然に変動する仕組みとは?
  • 体重測定におすすめのタイミングと注意点
  • 続けやすい記録のコツ
  • 数字と上手に付き合うための習慣化のヒント

毎日の体重測定も、少しの意識で「安心できる習慣」に変わります。


【体重はなぜ変動するのか?】

「体重計の数字に驚いている男女のイラスト(体重の変動に困惑する様子)

まず大前提として、体重は1日で1〜2kg変わるのが普通です。 たとえば食後、水分補給後、運動後など、その都度体内の水分量や胃の内容物が変化し、一時的な増減が起こります。 実際に、1日の体重変動を示した研究も存在します(1,2)。

この変動に敏感になりすぎると、感情的に振り回されてしまいます。

筋肉量や基礎代謝の変化も体重に影響します。 運動の習慣による影響については、 → 運動ゼロで痩せられる? で詳しく紹介しています。


測定の時間帯を統一しよう

「毎日同じ時間に体重を測ることの重要性を伝える図解。体重計・時計・習慣化を示す人物のイラストと文字入り」

体重は「いつ測るか」で印象が大きく変わります。 だからこそ、毎日同じ時間に測定することが重要です。

私がおすすめするのは、朝イチの体重測定です。


朝の体重測定をすすめる理由

「毎日体重を測ると痩せやすい」──これは多くの研究で示されているダイエットの基本です。

たとえば、ある研究(3)では、毎日の体重測定と視覚的な変化の確認が、体重管理に有効であると報告されています。

ただし、この研究でも「朝の測定が良い」とまでは明示されていません。

では、なぜ私が「朝の体重測定」をすすめるのか? それは、もっとも変動が少なく、安定した条件で測れる時間帯だからです。


朝が一番ブレが少ないタイミング

人の体重は1日の中でも大きく変動します。 水分の摂取・排泄、食事、運動などの影響で、朝と夜では1〜2kgの差が出ることもあります。

先述の研究(1)でも、こうした日内変動の大きさが報告されています。

つまり、測定の時間を一定にしないと、正しい比較や傾向の把握ができません。


最も安定して測れるのは「朝起きてトイレ後」

朝の中でも特におすすめなのが、「起床後すぐにトイレを済ませた直後」の測定です。

このタイミングは:

  • 食事や水分の影響が最小限
  • 毎日同じ条件を揃えやすい
  • 睡眠後でむくみも少ない

などの理由から、変化を捉えるには最適のタイミングといえます。


正確さよりも「習慣化」が大切

「決まった時間に体重を測っている様子。体重計と時計が一緒に描かれたイラスト」

大切なのは「完璧な精度」よりも、毎日同じ条件で測ることです。

朝に測る習慣がついてくると、 「昨日より増えた」「今週は落ちてきた」など、小さな変化に気づける感覚が育ってきます。

こうした気づきの積み重ねは、行動の変化やモチベーションの維持にもつながります。

記録の習慣化とその効果 についても解説しています。

さらに記録を続けたい方は、Excelでの記録法もおすすめです。Excelで続けるレコーディング習慣


【毎日測れないときの対処法】

挫折を感じている男性とチェックマーク付きのカレンダーのイラスト

とはいえ、毎朝きっちり測るのが難しい日もありますよね。

そんなときは、「できるだけ同じ条件で測る」ことを意識するだけで十分です。 たとえば:

  • 朝食前
  • トイレのあと
  • 同じ服装で

など、自分なりの「測定ルール」を決めておくと、記録のブレが少なくなります。

また、体重は「1日の数値」ではなく、1週間・1ヶ月の流れ(トレンド)を見ることが大切です。

少し増えた日があっても、全体の傾向を信じてコツコツ続けましょう。


ビリーのひとりごと

  • 体重は1日の中でも自然に大きく変動する
  • 朝は一番安定しており、記録の精度が高い
  • 「毎朝決まった時間に測る」ことで比較がしやすくなる
  • 増減を見るより「傾向」を追うことが大切
  • 習慣として定着すると、感情の波も減る
  • 明日は「アミノ酸スコア」について詳しく紹介します。
    アミノ酸スコアとは?

毎日の体重変動で一喜一憂してしまう方は、メンタル面のセルフケアも見直してみましょう。
ストレスとの付き合い方と習慣化のコツはこちら

1)A Vivanti et al. J Hum Nutr Diet. 2013 Oct;26(5):429-435.
2)Manuela Dittmar et al. Br J Nutr. 2001 Oct;86(4):725–732.
3)Carly R Pacanowski et al. J Obes. 2015:2015:763680.

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